■彩泥ピンクゴールドラスター

ろくろで薄挽き成形。フォルムは指跡を螺旋状に残し躍動感を創り出すことにこだわった。器面の凹凸やうねりは、光を乱反射しラスター現象を強調させるよう狙っている。珪砂を混ぜた土と珪酸を多く含むガラス質の釉薬を合わせて制作。珪素で土と釉の調和を図った。器胎には彩泥で虹色の偏光を効果的に作り出すための彩泥を描いてある。窯の中の雰囲気作りが難しく、美しくマットな質感のピンクゴールドを焼き上げられるのは50%の確率。

■中野拓の彩泥ラスターの代表作「ピンクゴールド」

器胎表面に彩泥でモチーフを描きガラス質の釉薬とチタニウムで立体的なラスター現象を起こす中野の独自ラスター。中でもピンクゴールドラスターは窯の雰囲気の操作で創り出す「マットでデラデラ」貫入際立つ希少なラスター。

■私達は星の時代「宇宙の黄金時代」に生きている
恒星は水素をエネルギーとして燃え輝き、全ての水素を使い果たし、寿命を終える際に超新星爆発を起こします。
宇宙には多くの恒星がありますが、この星々が輝く時代はやがて終わりをむかえます。核融合の燃料となる水素は無限にあるわけではないからです。あと数兆年後には宇宙の水素は使い果たされ、新しい星は生まれなくなります。まず巨大な星が燃え尽きます。次に太陽のような中くらいの星が消え、数兆年後には小さな星も全て消えてなくなります。そして最後の星が燃え尽きた時、宇宙は暗黒の世界になります。

■超新星【Supernova】の贈り物
巨大な恒星が一生を終える際に起こる超新星爆発。金、プラチナ、銀、など希少金属元素は超新星爆発でしか生まれません。私達生命を構成する炭素やアミノ酸などの基本元素も、この超新星爆発で生み出されました。これらは塵やガスとなり宇宙にまき散らされ、新たな惑星や生命を生み出す源となります。

そう、貴方も私も「星屑のこども」 遥か銀河の彼方で起きている、自分には関係ないと思える現象も、私たちの惑星や生命の源なのです。