■彩泥 ゴールドラスター

その名前からずばり純金を焼き付けて仕上げた。器の内側と高台はピンクゴールドラスターで装飾。私の独自の技法であるピンクゴールドは宇宙空間をモチーフにしている。高台を付けることにより宇宙空間に浮かぶ惑星を想起させているつもりだ。金星には秒速百メートルの風や荒れた大地がある。器面も裂を加え荒々しい動きを表現してみた。

■金星 【Venus】

太陽系で太陽に近い方から2番目の惑星。また、地球に最も近い公転軌道を持つ惑星。明け方と夕方にのみ観測でき、太陽、月についで明るく見える星であることから、明け方に見えるのが「明けの明星」、夕方に見えるのが「宵の明星」という。世界中の宗教家から、夜を彩る美しい星として畏敬され、様々な悟りを開くきっかけや特別な象徴とされた。欧米ではローマ神話よりヴィーナスと呼ばれている。

■黄金色に輝く創作のヴィーナス

土に触れ、フォルムを描き、ロマンスを馳せる。炎の洗礼を受け、私の目の前に現れる器たちは未知の可能性と美しさに溢れている。
まるで思い焦がれた恋人に出逢うことができたかのよう。しかし、この子の先に未だ見ぬもっと素敵な人がいる、どうしてもその人に逢いたい。そんな気持ちにさせてくれる。