太陽の溢れるオーラ、コロナをモチーフに
"The Aura of the Sun" inspired by a Coronal Hole
■彩泥ゴールドラスター
コロナホールをモチーフに太陽を制作。器面や高台に彩泥でコロナホールを描き、さらに器面を焼いて裂を作った。純金とチタンでラスターを作っている。口縁や高台のデザインにアクセントを持たせた。ユニークな形状がかわいいカップとなった。
■コロナ【Corona】
コロナとは、太陽の周りに見える自由電子の散乱光のこと。もしくは、太陽表面にあるもっとも外縁にある電気的に解離したガス層。プラズマの一種であるが、コロナという言葉は2000年以上前から、冠の代名詞として使われてきて、クラウンという言葉につながった。太陽表面が6000度程度であるのに対し、コロナは100万度以上と、非常に高温である。コロナホールは、太陽のコロナが平均よりも暗く、冷たく、密度が低い領域である。コロナの構造の解明のために地球の大気外に打ち上げられたスカイラブ計画のX線望遠鏡によって発見された。
■太陽【Sun】
太陽は私達が住む地球を含む太陽系の物理的中心。半径は約70万kmであり地球の約109倍に相当、質量は地球の約33万倍。太陽系の全質量の99.86%を占め、太陽系の全天体に重力の影響を与える。表面温度は6000度、中心核は15000度に達する。推測年齢は約46億年で、中心部に存在する水素の50%程度を熱核融合で使用し、主系列星として存在できる期間の半分を経過しているものと考えられている。
■暮らしに生ける太陽神話
太古の時代から、太陽を人格として捉えた太陽神は世界の多くの神話・伝承などで最高神などとして描かれることが多い。昼夜を分け世界を統治する男性神でもあれば、植物を育て恵みを与える女性神として考えられることもあった。月とともに普遍的な太陽神についての誕生や成立に関する説話は世界各地にある。日本では現在でも「お日さま」「お月さま」などのように身近に畏敬の念を持たれ人々の暮らしにも馴染んでいる。